石井朋彦写真展『Mの旅人』─M型ライカで距離を測る旅─

旅の中で出会った被写体との「距離感」がテーマ
ベースメントギャラリーは2025年6月にリニューアルオープン1周年を迎えます。これからも写真家やフォトグラファーの皆さまと一緒に写真展やイベントを創ることを通して、写真文化の発信ができる場所への成長を目指していきたいという願いを込め、「距離感」という切り口で写真の楽しみ方を発信し続ける石井朋彦氏の企画展を決定いたしました。

本写真展では、石井朋彦氏がカメラを手に「被写体との距離を測りながら旅をすること」をテーマに、株式会社キタムラが運営する写真総合サイト「ShaSha(シャシャ)」で連載している『Mの旅人』で訪れたそれぞれの旅先で撮影した作品を展示いたします。ご来場いただいたみなさまが、「被写体との距離感」とともに、旅先の空気感まで感じられるよう、被写体との距離感を実際に体感できる展示空間もご用意しています。ベースメントギャラリーでは、石井氏が旅を通して出会った被写体との距離感を会場にて体感いただくことを通じて、新たな写真文化を皆さまにご提案いたします。
©︎Tomohiko Ishii
本写真展の開催にあたりまして、石井朋彦氏よりステートメントをいただいております。
石井朋彦 写真展『Mの旅人』 ─M型ライカで距離を測る旅─

エジンバラ、パリ、ロンドン、香港、ソウル。
M型ライカと50mmレンズを手に、被写体との距離を測りながら撮影した旅の記憶。
写真を撮る時の距離感と、人生の距離感は似ている。
0.7m = 手の届く距離
1m-1.5m = 親しい間柄
2m = はじめましての距離感
3m = 自分の世界と外界の境界
5m = 他人の世界
無限遠 = 外界
物理的な距離だけではない。
写真撮影は、被写体との心の距離を測ることでもあると思う。
本写真展は、紀行連載「Mの旅人」から生まれた。
エジンバラ、パリ、ロンドン、香港、ソウル──。
旅先で出会った被写体との距離感を伝えることができたら。
皆さんが、カメラを手に旅に出て、素敵な距離感を見つけるきっかけになることを願って。
石井朋彦

石井朋彦
写真家・映画プロデューサー
「千と千尋の神隠し」「君たちはどう生きるか」「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」等、多数の映画・アニメーション作品に関わる。雑誌「SWITCH」「Cameraholics」等に写真やルポルタージュを寄稿し、YouTubeやイベント等でカメラや写真の魅力を発信するなど写真家としても活動。ライカGINZA SIX、ライカそごう横浜店にて写真展「石を積む」、ライカ松坂屋名古屋店にて写真展「ミッドナイト・イン・パリ」を開催。また、JR高輪ゲートウェイ駅前では、高さ3m、全長140mにわたる「CONSTRUCTION ART WALL」制作にあたり、撮影・ディレクションを行う。
イベント概要
タイトル | 『Mの旅人』─M型ライカで距離を測る旅─ |
開催日時 | 2025年7月3日(木)-2025年7月31日(木) ※最終日は19:00まで |
開催場所 | 新宿 北村写真機店 B1F ベースメントギャラリー |
入場料 | 無料 |
会期中にはイベントも開催
会期中は、本写真展の作品についてはもちろん、石井朋彦氏が普段から写真に対して考えていることや、その姿勢について触れていただけるイベントを開催予定です。無料でご参加いただけますので、ぜひお申込みください。
① オープニングイベント「写真展『Mの旅人』はこうして生まれた」
ShaShaでの連載が始まったきっかけや、連載が写真展になるまでの経緯をはじめ、本写真展の見どころや魅力について、石井朋彦氏とShaSha編集長 杵渕隆と当店のベースメントギャラリー担当者の3人の対談形式でお届けします。
開催日時 | 7月3日(木) 17:00-18:00 |
参加費 | 無料 |
会場 | 新宿 北村写真機店 B1F ベースメントギャラリー |
お申し込み定員 | 20名(着席) ※20名を越えた場合も当日参加可能(立ち見でのご観覧となります) ※混雑状況に応じて一時入場を規制させていただく可能性がございます |
参加方法 | 下記ボタンよりお申込みください |
② 石井朋彦氏×渡部さとる氏トークイベント「写真撮影における距離感とリズムとは」
YouTubeチャンネル「2B Channel」の運営をはじめ、写真家として精力的に活動している渡部さとる氏をゲストに招き、写真撮影における距離感やリズムについて、対談形式でご観覧いただけるイベントです。
開催日時 | 7月5日(土) 10:30-12:30 |
参加費 | 無料 |
会場 | 新宿 北村写真機店 B1F ベースメントギャラリー |
お申し込み定員 | 20名(着席) ※20名を越えた場合も当日参加可能(立ち見でのご観覧となります) ※混雑状況に応じて一時入場を規制させていただく可能性がございます |
参加方法 | 下記ボタンよりお申込みください |
登壇者プロフィール

渡部 さとる
写真家
1961年山形県米沢市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、
日刊スポーツ新聞社に入社。同社退職後、フリーランス。2006 年よりギャラリー冬青にて作家活動を開始。運営するYouTube「2BChannel」は第三十三回「写真の会賞」特別賞を受賞。慶應義塾大学大学院非常勤講師。近著には『撮る力見る力』(ホビージャパン)がある。
Satoru Watanabe@watanabesatoru2b
③ 石井朋彦氏×萩庭桂太氏トークイベント「距離はひとつではない」
人物撮影を中心に「萩庭桂太 YOUR EYES ONLY」やコマーシャルなど各種メディアで活躍しながら、レンジファインダーカメラの使い方を手ほどきするワークショップ「M型教習所」で講師を務めるなど、多方面で精力的に活動する萩庭桂太氏をゲストに迎えて、レンジファインダーカメラを駆使するお二人ならではの写真談義をお楽しみいただけます。
開催日時 | 7月13日(日) 10:30-12:30 |
参加費 | 無料 |
会場 | 新宿 北村写真機店 B1F ベースメントギャラリー |
お申し込み定員 | 20名(着席) ※20名を越えた場合も当日参加可能(立ち見でのご観覧となります) ※混雑状況に応じて一時入場を規制させていただく可能性がございます |
参加方法 | 下記ボタンよりお申込みください |
登壇者プロフィール

萩庭 桂太
フォトグラファー
1986年東京写真専門学校卒業。同年よりフリーランス・カメラマンとして活動開始。雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。ポートレイト撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。URL: https://keitahaginiwa.com/
④ 石井朋彦氏×⽵⽥悠介氏×泉津井陽⼀氏×幸⽥和磨氏 トークイベント「写真とカメラが描き出すアニメーション表現」
石井朋彦氏がアニメーションプロデューサーとして出会い、卓越した写真技術に一目を置くアニメーションクリエイター3名をゲストにむかえ、写真と作品を披露して頂きながら、見ること、表現することの面白さについて語ります。
開催日時 | 7月20日(日) 14:00-16:00 |
参加費 | 無料 |
会場 | 新宿 北村写真機店 B1F ベースメントギャラリー |
定員 | 20名(着席) ※20名を越えた場合、当日参加可能(立ち見でのご観覧となります) ※混雑状況に応じて一時入場を規制させていただく可能性がございます |
参加方法 | 下記ボタンよりお申込みください |
登壇者プロフィール

⽵⽥ 悠介(Yusuke Takeda)
1968 年⽣まれ、神奈川出⾝。1986 年デザインオフィスメカマン⼊社、背景のキャリアをスタート。フリーになり 1989 年「機動警察パトレイバーtheMovie」に参加。1993 年、そこで知り合った平城徳浩、串⽥達也のスタジオ美峰設⽴に参加。2005 年独⽴、⾃⾝のスタジオ「Bamboo」設⽴。代表作、「BLOOD THE LAST VAMPIRE」「戦闘妖精雪⾵」「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「009 RE:CABORG」「ギルティクラウン」「ソードアート・オンライン」「死者の帝国」「ヴィンランド・サガ」「銀河英雄伝説 Die Neue These 」「駒⽥蒸留所へようこそ」「チェンソーマン」など。

泉津井 陽⼀(せんずい・よういち)
撮影監督
1997 年より 2014 年までスタジオジブリにて「CG」「エフェクト」「撮影」などを担当。『電脳コイル』で撮影監督、撮影、ビジュアルエフェクト等で「攻殻機動隊新劇場版」「シン・エヴァンゲリオン」「君たちはどう⽣きるか」などに参加。現在公開中の『劇場版 モノノ怪』でビジュアルディレクターを務める。著書に『OpenToonz ではじめるアニメーション制作』(⼯学社、2016 年)。

幸⽥ 和磨
コンセプトアーティスト、イラストレーター
映像、ゲーム、アニメにおいて作品全体の世界観の構築を専⾨としている。主に関わった作品は NieR シリーズ、ポケットモンスターシリーズ、名探偵コナン ⿊鉄の⿂影など。好きな焦点距離は 40mm。https://x.com/Lownine